埼玉県動物指導センター本所の見学・取材の後半です。
前編はこちらの記事をご覧ください。
「保護猫&保護犬登録団体譲渡会」などを主催している動物指導センターを見学してきました。
場所はこちら。
前編に続き、施設の見学と動物指導センターの業務概要をご説明いただきました。
施設の見学
ふれあい譲渡館に続いて、センター内の他施設もご案内いただきました。
センター内には「管理棟」があり、保健所から移送されてきた際に、こちらで検疫を行います。
管理棟の隣には、焼却炉が併設されていて、亡くなった動物の焼却を行っているそうです。
※一般見学はできません。
センターに移送されてくる際は、こちらのような檻を使用して安全に搬送されます。
搬送後、健康状態や譲渡適性を最初に確認するそうです。
こちらの小動物棟では、モルモットやウサギを飼育しています。
飼育している小動物は、ふれあい啓発活動などで活躍しているそうです。
見学時には、シュレッダーされた紙を使用して、モルモット用のベッドを入れ替えていました。
センターでは古紙も貴重な資源となっています。
最後に事務所棟と研修棟をご紹介いただきました。
事務所棟では、便検査の設備や簡単な応急処置ができる部屋などがあるそうです。
現在、センターでは子猫のミルクボランティアを募集しています。
ボランティア活動にご興味ある方は、チラシと以下のページをご確認いただき、お申し込みください!
※子猫の授乳経験がある方が対象です。
施設見学は以上です。
見学をご希望の方は、事前にご連絡をお願いいたします。
続いて、動物指導センター様の事業について、ご説明いただきました。
動物指導センターの事業について
見学の後は、研修棟で動物指導センターの事業について、ご説明いただきました。
※以下資料は、「埼玉県動物指導センター事業概要/令和6年度版(埼玉県)」より、抜粋させていただきました。
埼玉県の場合、保健所は主に「犬の相談窓口」、センターは「猫を中心とした相談窓口」になっているそうです。
センターにいる保護犬は、保健所がやむを得ず飼い主から引き取った犬や、収容された犬が移送されてきており、直接犬の引き取りは行っていません。
譲渡や殺処分については、犬・猫ともにセンターが担当しています。
センターにおける犬・猫の殺処分は、皆さんの尽力により、年々減少しています。
殺処分0を県全体で目指しているそうです。
- 引き取る動物を減らす
引き取り依頼者への指導(新しい飼い主を探してもらうなど) - 飼い主の元への返還を目指す
ホームページやテレホンサービス、マイクロチップ測定などを活用 - 新しい家族のもとへ譲渡の推進
譲渡会の開催やホームページで飼い主を募集 など
センターへの年間の相談件数は、8,000件程もあるそうです。(令和5年度実績)
収容した犬の2/3は飼い主へ返還できていますが、猫はほとんど返還できないのが現状だそうです。
譲渡は、犬が45頭・猫が112頭(令和5年度実績)と、個人的には大変多い印象を受けました。
このような成果は、職員の方の日々の努力のおかげと感じました。
最後に質問をさせていただきました。
近年動物を飼う方が増えている印象がありますが、最近はどのような相談が多いですか。
最近の傾向として、高齢の一人暮らしの方などからの相談が増えている印象です。
ケアマネージャーさんから、利用者の飼い猫についての相談をいただくケースもあります。
センターの抱える課題など、ありましたら教えてください。
一人暮らしの方の多頭飼育の崩壊が突然起こることです。
事前の把握やフォローができていないため、事態に備えることが難しいのが現状です。
※昨年度は猫を飼えなくなったと一度に約70頭の引き取り依頼があったそうです。
センターとしては、事態を未然に防ぐための啓発活動などに力を入れています。
県内で犬猫を合計10頭以上飼育している飼い主の方は、届出が必要です。
詳細は以下のページをご確認ください。
センターの今後の目標などを教えてください。
施設自体は、もともと殺処分施設ということもあり、市内中心街から離れたところにあります。
お越しいただく場合も、関心を持った方に限られていますので、啓発活動に力を入れていきたいです。
最後にメッセージをお願いします!
今年度の動物愛護フェスティバルが、熊谷市内で開催される予定です。
詳細が決定しましたら、お知らせいたしますので、ご興味ある方は是非ご参加ください。
犬猫の譲渡会は定期的に開催されています。
当サイトでも引き続き紹介させていただきますので、チェックしてみてください!
リンク
S様、職員の皆様、ご対応ありがとうございました!